今夏にご自分の居室を1階に移すリフォームが完成した、加茂郡川辺町のOさんをお訪ねしました。
リフォームのきっかけは、「年々階段の登り下りがおっくうになってきたから。」と話すOさん。
具体的な案とご希望は、2階は全て洋室でお孫さんの部屋に、自室になる二間続きの和室の一間を改装するということ。特に自室はこだわり、広縁の間の建具は取り払い、間仕切りを無くしました。こうすることで広がりが持たせることができ、お部屋全体の明るさをプラス。また、続きの客間の一部に床材を入れ、趣味の写真をパソコンで作成するための機材置き場に。『客間兼書斎』の誕生です。
Oさんは、サラリーマン時代に知人に写真の基礎を習い、その後独学で腕を上げ、20年間ほどお祭り風景を得意とし、人物の『モノクロ写真』を撮り続けてきました。仕事が多忙になり写真から離れた期間もありましたが、平成8年に、『日本風景写真協会』に出した作品が認められ、会員となって活躍。被写体を人物から風景に変えたことについて「まず、風景はできあがりのイメージを描き、その絵図が現れるまで、その場所で待ちかまえます。本当に時間との戦い、自然との闘いですよ。」と。
4年ほど前にインターネットで写真を伊勢和紙に焼き付ける技術を知り、ご自分もやってみたいと思われたOさん。その道の権威で、神奈川県相模原市在住の『三輪薫』先生に師事。交流会や撮影会に同行し、勉強を続けます。
その後、三重県指定伝統工芸:大豊和紙工業(株)の敷地内別棟にある『伊勢和紙製造所・ギャラリー』の会員に入会。社長の中北さんにOさんのプリンターに合ったソフトを作成していただき、自宅で作品作りを始めました。
今年4月初めて個展『伊勢和紙写真展』を開催。テーマは『長野県八ヶ岳中信高原国定公園』を題材にしたもの。Oさんは「インターネットで魅せられて、やりたいと思い立ったけど、簡単にできるものではなかった。専用のプロファイルが必要だったし、それを使いこなせる技術も自我流では無理だった。勉強会で学び、何回も何回も自分でやってみた。」とのことでした。
またOさんは、奥の深いこの世界を「先生は和紙に焼き付けることを頭に置いて、構図を切り取りなさいと言われます。」と。初めて見た、手にした『伊勢和紙写真』。ふわっとした色合いは光沢紙のクリスタルな作品とは違う、独特な暖かみがありました。その作風は、写真を極める時の『あざやかさ』と逆に、色合いを抑えた風景を撮るに尽きると。写真作品の新世界ですね。(西原)

*写真はOさんとご自慢の作品です。

















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