VOL.111 2024 AUTUMN空間上手
会社広報・採用情報
2023/01/13(金)
注文住宅
2023/01/13(金)
近年、日本の伝統的な和のイメージを現代風にアレンジした和モダンの平屋が人気です。
洋風の空間に和の感覚を取り入れただけではなく、家全体を和モダン設計に作り上げる素敵な平屋が続々と建築されています。やはり、和風ならではの独特の雰囲気が日本人の心を落ち着かせ、癒される空間になるのでしょう。
今回は、和モダンの平屋について人気の理由や魅力、気を付けるポイントや実例を解説します。
*もくじ*
和モダンの平屋がなぜ人気なのでしょうか、その魅力を詳しく見ていきましょう。
まず平屋のメリットは、2階が無くワンフロアで全てが完結する間取りになっていることです。家事動線を無駄なく設計することで、生活しやすい空間が確保できます。
例えば、洗濯や掃除など家事の動きを考えても、2階への上り下りもなく疲れることはありません。また、水まわりを繋げることで効率よく家事の時短が行えます。階段もないので、将来的に家族が高齢になったとしてもバリアフリーリフォームなどで生活しやすい快適な空間作りができます。
平屋は生活動線が全て1階にあり家族同士の繋がりも保てるため、家族間のコミュニケーションが円滑になるのもメリットの一つです。家族間の距離が近いということは、何か家族に変化があっても気が付く環境があるということもメリットです。家族でリビングに集まって、会話を楽しむ光景は理想的なライフスタイルではないでしょうか。
平屋の特徴として2階建のように荷重がかからないため、柱の本数が少なく自由度の高い設計が可能です。
例えば、大きなLDKが欲しい場合でも、柱が邪魔せず広々とした空間が実現します。また、天井の仕上げも色々なバリエーションが考えられます。片流れ屋根の場合などは天井を高く取る事もできますし、勾配天井にしてハイサイドライトを設置し明るい自然光を取り入れる事も可能です。開放感に溢れ、構造体の梁などを見せることもできるので、和モダンの平屋にはデザイン性も向上させる事ができるでしょう。天井に杉板などの無垢材を張って、和モダンを強調するのも良いのではないでしょうか。
和モダンに限ったことではありませんが、平屋は耐震性が高く地震に強いところもメリットの一つです。地震の揺れも少ないため倒壊するリスクも最小限に止める事ができます。また、台風による強風にも抵抗が少ないため、2階建よりもダメージは少なくなるでしょう。
平屋は性能的にも優れているところはあるのですが、何といっても中庭が魅力の一つです。
平屋の特徴であるコの字型やロの字型にする事で、中庭のプライベート空間が確保できます。和モダンの中庭であれば、和を感じさせる植栽や壺などで演出し和のなごみを感じることもできます。
和モダンの平屋が人気なのは、中庭の演出ができるメリットがあるからという理由もあるでしょう。平屋の中庭はプライベート空間でもあり、自由に和モダンの雰囲気を味わえる素敵な時間を過ごせる環境です。
平屋でメンテナンスをする場合、2階が無いため背の高い足場も不要で住宅を維持するコストを安くする事ができます。構造自体もシンプルなため、屋根外壁のメンテナンスも比較的簡単にできるのです。平屋はイニシャルコストがやや高い分、メンテナンス費用が安くて済むというメリットが人気の一つでもあるでしょう。
平屋の特徴やメリットを紹介してきましたが、ではなぜ和モダンのデザインが人気なのかを見ていきましょう。
和モダンの外観の好みは人それぞれですが、シンプルでスタイリッシュなイメージの建物が基本ベースの考え方です。純和風というイメージではなく、モノトーンやダークブラウンなどの落ち着きのある色目の外壁が似合います。屋根形状も寄棟屋根や片流れ屋根、陸屋根など好みはあってもシンプルでおしゃれに仕上げている場合が多いようです。
このように、シンプルでおしゃれな外観が基本になるので、若い世代の人でも和モダンを好む人もいます。純和風にならないように意識すれば、素敵な和モダンの家になるのではないでしょうか。
洋風の住宅に使用するシンプルな建具でも良いのですが、和モダンにこだわるのであれば建具にも和を取り入れましょう。和をイメージする建具はいろいろありますが、格子戸を使うと一気に和の重厚感が出てきます。純和風に見えないようにさりげなく、LDKの扉にワンポイントで使用するなど、シンプルでスタイリッシュな中に和を散りばめます。
このように、日本古来の格子戸などを採用することで、日本人ならではの癒しを感じさせる空間が人気の秘密なのかも知れません。
和モダンには、やはり畳は外せないアイテムです。ヘリ無しの琉球畳を敷き詰めモダンなデザインにすることで和風とモダンが調和します。日本人の好きな畳を使用するのも和モダンの人気の理由でしょう。
和モダンの家にするために注意するポイントを見ていきましょう。
和のテイストには欠かせないのが無垢の床や壁、天井、珪藻土などの自然素材です。よく採用される理由には、和モダン=ナチュラルテイストというイメージの定着があるからでしょう。
自然素材は人に優しく、温かみが感じられる素材なので健康的で日本人ならではの雰囲気を演出できます。
平屋特有のコの字かロの字の形状にすると、プライベートスペースの中庭をウッドデッキで作る事ができます。
和モダンなので、純和風庭園というイメージにならないように植栽の数も最小限にして壺などの和の陶器アイテムを上手く絡ませて演出しましょう。あくまであっさりとシンプルにするのが気を付けるポイントです。
和モダンのイメージにするには、引き戸を上手く使うことがポイントです。格子戸や木目の引き戸をふんだんに設計段階で入れ込むことで、和のイメージと使いやすさもあって雰囲気がアップします。引き戸は引き込むスペースは必要ですが、使い勝手も良いので検討しましょう。
平屋は建物の高さが低いため、近隣からの視線が気になるところです。特に中庭は隣や裏の家の2階から見えないように工夫する必要があります。せっかくのプライベートスペースが丸見えでは、気になってゆっくりくつろぐ事ができません。また、室内でも障子などを使用するところは音漏れするため、家族間同士のプライバシーもよく考えて間取り設計しましょう。
和モダンなら和紙や竹、ひもなどを使った和のテイストの照明が似合います。天井から吊るすタイプの照明や、ソファの横辺りに置くとおしゃれなスタンドタイプの照明も良いでしょう。また、家具は和風の骨董品であるタンスなど、古めかしい年代物が似合うでしょう。
無垢の床、壁や天井にもアクセントとして杉板を内装に使っています。壁には珪藻土タイプの壁紙でトイレや洗面室、寝室の一面には本物の珪藻土の壁を採用しています。温かみのあるイメージで和モダンが完成された家です。
あえて古民家のように柱や梁を剥き出しにした家です。LDKの天井や寝室に構造体を出すことで、木のナチュラル感が感じられ和モダンの雰囲気を出しています。無垢の床材や剥き出しの梁などは、自然光によって色の変化があり、経年変化も楽しめる家です。
外観はシンプルな和モダンを感じさせないスタイリッシュな感じです。玄関ポーチは那智黒石に竹が並び、一歩中に入ると玉砂利の上には壺があります。インテリアは、明治、大正、昭和初期あたりの小物入れ収納やタンスなど、歴史を感じながら和モダンを楽しんでいる家です。
和モダンな平屋テイストは、若い人の間でも好まれるおしゃれな雰囲気があります。純和風にならないように、シンプルモダンを基本にして考えていく事がポイントです。日本人なら好きなテイスト、新築にしてもリフォームにしても検討してはいかがでしょうか。
無料相談会やイベントも開催しています。
家づくりのお困りごとはプロにご相談ください!