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注文住宅の住宅ローン控除は性能と入居時期で決まる!2026年以降の借入限度額と手続きの流れ

注文住宅

2026/10/14(水)

注文住宅の資金計画を立てるとき、毎月の返済額と並んで気になるのが住宅ローン控除です。住宅ローン控除は、年末のローン残高に応じて所得税などが戻ってくる制度で、新築の場合は最長13年間続きます。ただし、2026年以降に入居する新築住宅では、住宅の省エネ性能によって控除の上限が大きく変わり、性能を証明する書類がなければ控除そのものを受けられません。

注文住宅は、間取りと同じように住宅の性能も打ち合わせで決めていきます。そこで今回は、2026年以降に入居する注文住宅を前提に、控除額の計算の仕組み、性能区分ごとの借入限度額、受けるための条件、証明書の準備、入居後の手続きまでを順番にご紹介します。

※免責事項:本記事に記載されている情報は、執筆時点の関連法規および公的機関の発表データ等に基づいています。実際の建築計画においては、最新の法令や各自治体の基準をご自身で確認してください。また、制度の最終的な適用可否は所轄税務署・税理士にご確認ください。

住宅ローン控除は年末のローン残高の0.7%を最長13年間、税金から差し引く制度

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、返済期間10年以上の住宅ローンを組んでマイホームを新築・取得したときに、年末時点のローン残高をもとに計算した金額を、その年の所得税から差し引ける制度です。入居日が2026年1月1日から2030年12月31日までの住宅が対象で、新築の場合、控除期間は最長13年間です。住宅ローンの資金計画の立て方とあわせて押さえておくと、返済と税金の両面から予算を組みやすくなります。

控除額は年末残高と借入限度額の少ない方に0.7%を掛けた金額

毎年の控除額は、年末のローン残高に0.7%を掛けて計算します。ただし、年末残高がいくら大きくても、住宅の性能区分ごとに決まった借入限度額が計算の上限です。控除率は控除期間中ずっと0.7%で、住宅の種類によって率が変わることはありません。

たとえば、年末残高が3,800万円の場合、借入限度額が4,500万円の住宅なら3,800万円×0.7%で26.6万円、借入限度額が2,000万円の住宅なら2,000万円×0.7%で14万円が、その年の控除額の上限です。同じ金額を借りていても、住宅の性能によって毎年の控除額に12.6万円の開きが出ます。

所得税から引ききれない分は翌年の住民税から一部を控除

控除額はあくまで上限で、まずはその年に納めた所得税から差し引かれます。所得税から引ききれなかった分は、一定の上限のもとで翌年の住民税から差し引かれます。共働きで収入が分かれている世帯や、ほかの控除によって所得税が少ない世帯は、計算上の控除額をすべて受け取れない場合もあるため、源泉徴収票の所得税額と見比べて見込み額を確かめておくと安心です。

出典)住宅:住宅ローン減税|国土交通省

出典)住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A|国土交通省

2026・2027年入居の新築は省エネ性能の区分で借入限度額が2,000万〜4,500万円

新築住宅の借入限度額は、住宅の省エネ性能に応じて4つの区分に分かれています。2026年・2027年に入居する場合の区分ごとの借入限度額と控除期間は、次の表のとおりです。

住宅の区分
一般世帯
子育て世帯・若者夫婦世帯
控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅
4,500万円
5,000万円
13年
ZEH水準省エネ住宅
3,500万円
4,500万円
13年
省エネ基準適合住宅
2,000万円
3,000万円
13年
省エネ基準を満たさない住宅
対象外
対象外
-

※「子育て世帯・若者夫婦世帯」に当てはまる条件や、上乗せ制度の詳しい内容については、下の章で詳しく解説しています。

長期優良住宅・低炭素住宅と省エネ基準適合住宅を比べると、一般世帯の場合、借入限度額には2,500万円の差があります。13年間の控除の合計で考えると差はさらに広がるため、住宅の性能は住み心地だけでなく、資金計画にも直結する項目です。

長期優良住宅・低炭素住宅は借入限度額4,500万円で4区分の中でいちばん大きな枠

長期優良住宅と低炭素住宅は、所管行政庁(県や市町村)から認定を受けた住宅で、住宅ローン控除では「認定住宅」と呼ばれます。借入限度額は4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)で、4区分の中でいちばん大きな借入限度額の枠です。長期優良住宅は、省エネルギー性に加えて、構造躯体の劣化対策や耐震性、維持管理のしやすさなど複数の項目を満たし、将来にわたる点検や補修の計画まで立てたうえで認定されます。長期優良住宅の認定の仕組みや、審査項目の一つである耐震等級の区分ごとの違いもあわせてご覧ください。

ZEH水準省エネ住宅の条件は断熱等級5以上と一次エネ等級6以上で、太陽光パネルは不要

ZEH水準省エネ住宅は、断熱等性能等級(断熱等級)5以上かつ一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)6以上の性能を持つ住宅です。名前に「ZEH」とついているため太陽光パネルの設置が必要だと誤解されやすいのですが、住宅ローン控除の条件は断熱と省エネの性能だけで、太陽光パネルの設置は含まれていません。屋根の形や周辺の建物の影の関係で太陽光パネルを載せにくい敷地でも、性能の条件を満たせばこの区分に当てはまります。

省エネ基準適合住宅は2028年以降の入居で原則対象外

省エネ基準適合住宅は、断熱等級4以上かつ一次エネ等級4以上の住宅です。2025年4月以降に建築確認を受ける新築住宅は省エネ基準への適合が義務になっているため、今から建てる新築住宅は、少なくともこの区分の性能を備えています。ただし、住宅ローン控除でこの区分が借入限度額2,000万円・控除期間13年の対象になるのは、2027年までに入居する場合に限られます。

2028年以降に入居する場合、省エネ基準適合住宅は原則として支援の対象外です。2027年末までに建築確認を受けた住宅、または2028年6月30日までに建築された住宅に限り、借入限度額2,000万円・控除期間10年で控除を受けられます。土地探しから始める場合は、打ち合わせや工事の期間を含めて入居が2028年にずれ込むこともあるため、入居の時期と住宅の性能を一緒に考えておくことをおすすめします。

子育て世帯・若者夫婦世帯は借入限度額に500万〜1,000万円の上乗せ

19歳未満の扶養親族がいる世帯(子育て世帯)と、夫婦のどちらかが40歳未満の世帯(若者夫婦世帯)は、借入限度額が上乗せされます。上乗せの幅は、長期優良住宅・低炭素住宅で500万円、ZEH水準省エネ住宅と省エネ基準適合住宅で1,000万円です。

子育て世帯・若者夫婦世帯に当てはまるかどうかは、入居した年の12月31日時点の状況で判断します。入居した年の年末時点で妊娠中の場合は、19歳未満の扶養親族がいる世帯には当てはまりませんが、夫婦のどちらかが40歳未満であれば若者夫婦世帯として上乗せを受けられます。上乗せを受けるには、住宅の床面積が50㎡以上であることも条件です。

出典)住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A|国土交通省

出典)住宅:住宅を新築したとき…|国土交通省

注文住宅で控除を受けるための床面積・所得・返済期間・入居時期の4条件

住宅の性能が区分を満たしていても、住む人やローンの条件が合わなければ控除は受けられません。注文住宅で特に確かめておきたい4つの条件と、2028年以降に関わる立地の条件を整理します。住宅ローンを借り入れるまでの流れと照らし合わせながら確認すると、審査の段階で条件を満たしているかを判断しやすくなります。

床面積は登記上40㎡以上、所得1,000万円超の年や上乗せを使う場合は50㎡以上

床面積は、登記事項証明書に記載された面積で判断し、原則として40㎡以上であることが条件です。合計所得金額が1,000万円を超える年や、子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せを受ける場合は、50㎡以上が必要です。40㎡台の住宅は、所得が1,000万円以下でも上乗せの対象になりません。

合計所得金額2,000万円以下の年だけが控除の対象

控除を受けられるのは、合計所得金額が2,000万円以下の年だけです。判定は1年ごとに行うため、ある年だけ所得が2,000万円を超えた場合は、その年の控除を受けられず、翌年以降に所得が2,000万円以下に戻れば、再び控除の対象になります。夫婦でペアローンを組んだ場合、合計所得金額は2人の合計ではなく、1人ずつ判断します。

返済期間10年以上のローンが条件で、住宅と一緒に買う土地のローンも控除の対象

住宅ローン控除の対象は、返済期間が10年以上のローンです。返済期間を9年にしたローンは対象になりません。住宅と一緒に取得した敷地の購入費用に充てるローンも、控除の対象に含まれます。家を建てる前に土地だけを先に購入した場合は、土地の購入時期などに追加の条件があるため、ローンを組む金融機関や税務署に確認してください。固定金利と変動金利の違いも、借入額と返済期間を決めるときの判断材料になります。

引き渡しから6か月以内に入居し、その年の年末まで住み続けることが前提

住宅の引き渡しを受けてから6か月以内に住み始め、控除を受ける年の12月31日まで住み続けていることが条件です。引き渡しから入居までに1年ほど空いてしまうと、控除の対象から外れます。完成の時期と引っ越しの時期は、あらかじめ合わせておきましょう。

災害レッドゾーンに建てる新築は2028年以降の入居で原則対象外

土砂災害特別警戒区域や地すべり防止区域などの災害レッドゾーンに新築する住宅は、2026年・2027年に入居する場合は対象ですが、2028年以降に入居する場合は対象外です。ただし、自分や親族が5年以上住んできた家の建て替えなど、一部は2028年以降も対象に含まれます。土地を探す段階で、自治体のハザードマップや区域の指定状況を確認しておくと、控除の面でも判断に迷わずに済みます。

出典)No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に…|国税庁

出典)住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A|国土交通省

性能の証明書は設計段階から手配し、家屋の取得前に調査を完了

住宅ローン控除で上乗せのある区分を使うには、住宅がその性能を持っていることを書類で証明する必要があります。書類は完成後に慌てて用意するものではなく、設計の段階から手配しておくものです。

省エネ性能の証明は建設住宅性能評価書か住宅省エネルギー性能証明書で、BELSは使用不可

ZEH水準省エネ住宅と省エネ基準適合住宅は、建設住宅性能評価書の写しか、住宅省エネルギー性能証明書のどちらかで性能を証明します。省エネ基準適合住宅の場合は、2025年4月1日以降に建築確認を受けたことが分かる検査済証の写しでも代用できます。住宅省エネルギー性能証明書は、建築士事務所に所属する建築士や登録住宅性能評価機関などが発行します。

注意したいのは、省エネ性能を示す書類でも使えないものがある点です。BELS(建築物の省エネ性能表示制度)の評価書や、フラット35の適合証明書は、住宅ローン控除の申請では性能を証明する書類として使えません。

長期優良住宅は認定通知書と建築証明書などの写しで証明

長期優良住宅の新築では、認定通知書の写しと、認定長期優良住宅建築証明書または住宅用家屋証明書(の写し)を提出します。認定通知書は再発行されないため、受け取ったら家の登記書類と一緒に保管しておきましょう。住宅用家屋証明書は市区町村が発行する書類で、登録免許税の軽減を受けるときにも使います。

証明に必要な家屋の調査は新築の場合、家屋の取得日より前に完了

省エネ性能を証明する書類を発行するための家屋の調査は、新築住宅の場合、家屋の取得の日より前に終わっている必要があります。建設住宅性能評価書は、施工中と完成時の検査を経て発行されるため、申し込みの時期は、工事が始まる前に施工会社と確かめておくことが大切です。注文住宅では、間取りや仕様を決める打ち合わせの時点で、どの区分を目指し、どの書類で証明するかを施工会社と決めておくと、手続きの抜け漏れを防げます。

当社は長期優良住宅を標準仕様としています。長期優良住宅の認定は、申請から完成までに時間がかかり、書類の作成にも費用がかさむことが課題でした。そこで国土交通省の指定認定機関から住宅型式性能確認書を取得し、申請審査にかかる時間と費用を抑えています。住宅ローン控除でいちばん大きな枠を使えるかどうかは、打ち合わせの早い段階でご相談いただけます。住宅性能の考え方は新和建設の住宅性能表示制度への取り組みで詳しくご紹介しています。

出典)住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A|国土交通省

1年目は入居翌年の確定申告、2年目以降は年末調整で控除を継続

住宅ローン控除は、入居しただけで自動的に始まるわけではありません。最初の年は自分で確定申告を行い、2年目以降は会社員であれば年末調整で控除を続けます。契約から2年目以降までの流れは、次のとおりです。

設計・契約の段階

目指す性能の区分と、証明に使う書類を施工会社と決めます。長期優良住宅を目指す場合は、この段階で認定の申請を進めます。ローンは返済期間10年以上で組みます。

着工から完成まで

性能評価の検査や、証明書を発行するための家屋の調査を、引き渡しの日より前に終えます。

引き渡し・入居

引き渡しから6か月以内に住み始め、証明書・契約書・登記書類をまとめて保管します。

入居の翌年の確定申告期間

税務署へ確定申告を行い、1年目の控除を受けます。

2年目以降

会社員は年末調整で、自営業などの方は毎年の確定申告で控除を続けます。

初年度は入居の翌年の確定申告で税務署へ申告

1年目の控除は、入居した年の翌年の確定申告で手続きします。たとえば2026年10月に引き渡しを受けて入居した場合、2027年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行います。会社員で普段は確定申告をしない方も、住宅ローン控除の1年目だけは自分で申告します。

申告には、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、金融機関から届くローンの年末残高証明書、登記事項証明書、工事請負契約書や土地の売買契約書の写し、性能を証明する書類などを使います。子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せを受ける場合は、計算明細書に配偶者や扶養親族の氏名・生年月日などを記入します。

会社員の2年目以降は勤務先の年末調整で手続き

給与所得者は、2年目以降は確定申告をしなくても、勤務先の年末調整で控除を続けられます。毎年、税務署から届く書類と金融機関から届く年末残高証明書を勤務先に提出する流れです。書類は毎年の手続きで使うため、届いたら紛失しないよう1か所にまとめておくと安心です。

出典)住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A|国土交通省

出典)No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に…|国税庁

注文住宅の住宅ローン控除に関するよくある質問

住宅ローン控除の手続きは、いつまでに何を始めればいいですか?

住宅ローン控除の準備は、注文住宅の設計の段階から始めます。省エネ性能を証明する書類は、家屋の調査を引き渡しの日より前に終えておく必要があるためです。申告そのものは入居の翌年の確定申告で行い、2年目以降は会社員であれば年末調整で続けられます。

リフォームでローンを組んだ場合も、住宅ローン控除の対象になりますか?

リフォームで返済期間10年以上のローンを組んだ場合も、住宅ローン控除の対象です。借入限度額は2,000万円、控除期間は10年、控除率は0.7%です。基準に合う一定の工事であることや、補助金などを差し引いた工事費用が100万円を超えることなどが条件になるため、工事の内容が決まった段階で施工会社に確認しておきましょう。

注文住宅の契約を急がないと、住宅ローン控除に間に合いませんか?

2026年以降の住宅ローン控除には、住宅の新築や取得の契約をいつまでに結ぶかという期限はありません。控除の条件を左右するのは、入居の日と住宅の性能、省エネ基準適合住宅の場合は建築確認を受けた時期です。契約が遅れると建築確認や入居の時期も後ろにずれるため、目指す性能の区分と入居の時期から逆算して計画を立てることをおすすめします。

2026年以降に入居する注文住宅の住宅ローン控除は、住宅の省エネ性能の区分と入居の時期で、借入限度額と控除期間が決まります。長期優良住宅・低炭素住宅なら借入限度額4,500万円、ZEH水準省エネ住宅なら3,500万円、省エネ基準適合住宅なら2,000万円で、省エネ基準適合住宅は2028年以降の入居で原則対象外です。控除を受けるには、床面積・所得・返済期間・入居時期の条件を満たし、性能を証明する書類を引き渡しまでに用意しておく必要があります。

新和建設は、長期優良住宅を標準仕様とし、100名を超える大工集団を自社で育成しています。住宅の性能と資金計画を並べて考えたい方は、実際に建てたお住まいを紹介している施工事例や、住み始めた方のお客様の声もあわせてご覧ください。毎月の返済額から予算を考えたい方には、家づくり最初の一歩ワークショップで、今の家賃と比べた返済の考え方をご案内しています。愛知・岐阜で家づくりを検討されている方は、愛知で木の家を建てる費用相場もあわせて参考にしてください。

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